南米でアヤワスカを通したトラウマ治療をした話①_体験の流れや注意点
みなさんは「アヤワスカ」という薬を聞いたことがありますか?
これは、南米アマゾンにおいて、古くから宗教儀式やスピリチュアル儀式に使用されてきた幻覚剤のことです。
パーティードラッグとは違い、完全プラントベースの薬で、ペルーなど一部の国では合法です。
「マザーアヤワスカ」と呼ばれており、幻覚体験を通して母なる大地と繋がることで、トラウマやアルコール依存症、うつ病などを治療する目的で使用されています。
今回、メキシコとペルーで2回ずつ、計4回、強烈なアヤワスカ体験をしてきたので、体験レポを共有しようと思います。
▪️興味を持ったきっかけ
英語の勉強のために中学生の時から聞いている「バイリンガルニュース」というポッドキャストで、「アヤワスカ」という南米に伝わる幻覚剤を使用するトリップの話を聞いた時から興味がありました。
会社を辞めて世界一周を始めよう!というタイミングで、ちょうどラインニュースで「忙しい現代人を癒すアヤワスカ儀式が人気」という記事を読み、まさに現代社会に疲れ切ったOLだった私は、「これは何かの導きだ」と想い南米から旅を始めることを決意しました。
この記事では、メキシコとペルーで計4回アヤワスカを体験した私が
・アヤワスカを体験する方法と注意点
・アヤワスカ体験の前準備
・アヤワスカ体験の流れ
をご紹介します。
私が体験したアヤワスカによるトラウマ克服のプロセスについては、こちらの記事で詳しく書いているので、合わせて読んでみてください。
アヤワスカ体験 in Mexico②ー幻覚トリップで家族を失ったトラウマを癒す過程 - 世界をひとり飲み歩く。
▪️アヤワスカを体験する方法と注意点
体験には大きく分けて3種類の方法があります。
①Retreat GURUというWebサイトからアヤワスカリトリートを行っている団体を探す
このWebサイトは、アヤワスカに限らず、リトリート(現実の生活から離れて自然のなかで心身を回復させる期間のこと)の団体を紹介しています。
そのなかでayahuasca retreatと検索をかけると、費用、日程、内容などが記載されたページが表示されるので、自分に合ったリトリートを選んで応募します。
私は1回目の時は、Retreat GURUからIXCAという団体に連絡をして予約を取りました。
②現地のショップから直接予約する
アヤワスカの発祥の地であるペルーには、街中にアヤワスカリトリートをしている場所があります。私は2回目の時はペルーのクスコで、Googleマップでayahuasca と検索をかけ、ヒットしたお店から直接予約を取りました。
③インスタグラムのシャーマンのアカウントに連絡する
非常に現代的なやり方ですが、今はシャーマンもインスタグラムで営業活動をしています。
私は旅先で出会った人の口コミなどで、安全なシャーマンを数人紹介してもらいました。
※アヤワスカは劇薬を使用する儀式です。悲しいことに、セレモニー中に女性に性的な暴力を振るうシャーマンや、量を間違えて死亡事故を起こすシャーマンも存在します。できれば、①②のように利用者のレビューが見られる安全な場所を使用するか、③の場合は複数人のお墨付きがあるシャーマンを選ぶ、または女性のシャーマンを選ぶことをお勧めします。
▪️アヤワスカ体験の前準備
メキシコとペルーで2回ずつ、計4回アヤワスカ体験をしたのですが、儀式の前は以下のような準備が必要です。
・アヤワスカをする目的を決める。
アヤワスカは心の治療を目的とした儀式であるため、あらかじめひとつの「意図」を持っておくとより良い体験ができます。
例えば、「孤独感の原因を知りたい」「自分を愛せるようになりたい」「人とうまく関われるようになりたい」などです。
自分がどのような問題を解決したいのか?を明確にしておくことが大切です。
※
アヤワスカは人の潜在意識にアクセスする強烈な体験なので、そのリスクを冒しても解決したい問題がないという人は、興味本位での体験はオススメしません。
私の周りでは聞きませんが、過去には、パーティードラッグの延長としてアヤワスカ体験をしたことで、トラウマになるような恐ろしい体験をしたり、後遺症が残ったりした人も過去にいたそうです。
・儀式の3〜7日前から、ベジタリアンの食生活をする。
アヤワスカには強力な浄化作用があり、儀式中には嘔吐や下痢が起こります。
赤身肉やコーヒー、チョコレート、セックスなどは「不浄」とされており、身体への負担が大きいため、儀式の前にはこれらを控え、身体を植物性に近づけます。
・ヨガや瞑想を行う。
アヤワスカは神聖な儀式です。
儀式の前に、心と身体をクリアにして、自分が何を求めているのかを明確にしておきます。
▪️アヤワスカ体験の流れ
都市部で行うことができる観光客向けの儀式もありますが、たいていは自然環境の整った場所で儀式が行われます。
私の場合、1回目はメキシコ・カンクンの市街地から車で30分ほどのジャングルの中の施設、2回目はペルー・クスコの市街地から車で1時間ほどの山の中の施設で行いました。
2日間の儀式の場合、たいてい1日目は夜中に、2日目は日中に行われます。
1日目はアヤワスカと繋がり、身体を慣らすため。2日目はより深い体験を行います。
シャーマンから、試験官のようなコップいっぱいの赤黒い液体を渡され、自分の「意図」を頭のなかで唱えながら、ショットのように一気飲みします。
味は焦げた木をドロドロに煮詰めたような、独特の苦味のある味です。(おいしくはないです)
それから各々、ベッドやマットレスの上に横になり、1時間ほど効果が現れるのを待ちます。
効果が現れると、身体が重くなり、強い吐き気を感じて、お腹の中にあるアヤワスカを全て吐き切ります。
その頃から幻覚が見え始めるので、あらかじめ決めておいた「意図」に集中し、マザーアヤワスカに「教えてください」と念じます。
アヤワスカの効果はだいたい5-7時間ほどで治ります。夜のセッションの場合は、18-20時頃からセレモニーが始まり、夜中の2-3時頃には幻覚が収まってそのまま眠りにつきます。
私は計4回のアヤワスカ体験を通じて、10年以上闘ってきたトラウマと随分付き合いやすくなったと感じています。
具体的にどんな体験をしたのか、こちらの記事で書いているので、是非読んでみてください。
アヤワスカ体験 in Mexico②ー幻覚トリップで家族を失ったトラウマを癒す過程 - 世界をひとり飲み歩く。